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海外渡航経費の取扱い

2021年11月20日

現地法人の設立、海外からの商品の調達、海外の工場、文化の視察等、海外へ渡航する場合、どこまでが経費になるのかと悩むことがあります。

そこで、今回は海外の渡航経費の取扱いについて、ご説明をさせていただきます。

海外の渡航経費については、以下のように定められています。

法人がその役員又は使用人の海外渡航に際して支給する旅費(支度金を含みます)は、その海外渡航が当該法人の業務の遂行上必要なものであり、かつ、当該渡航のため通常必要と認められる部分の金額に限り、旅費としての法人の経理が認められています。(法人税法基本通達9-7-6)

そのため、海外の渡航に係る経費が、法人にとって業務上必要なものか否かを判定する必要があります。

業務の遂行上必要な部分の判定

法人の役員又は使用人の海外渡航が法人の業務の遂行上必要なものであるかどうかは、その旅行の目的、旅行先、旅行経路、旅行期間等を総合的に勘案して実質的に判定されます。

そのため、次にあげる旅行は、原則的に法人の業務の遂行上必要な海外渡航には該当しません。

  1. 海外渡航の許可を得て行う旅行
  2. 旅行あっせんを行う者等が行う団体旅行に応募してする旅行
  3. 同業者団体その他これに準ずる団体が主催して行う団体旅行で主として観光目的と認められるもの

(法人税法基本通達9-7-7)

上記に該当するような場合、海外渡航が業務の遂行上必ずしも必要なものとはいえず、実質的に観光目的と判断されます。

ただし、そのすべてが否定されるわけではなく、例えば、現地の工場視察、現地バイヤーとの商談等に直接要する費用については、経費として認められます。

その海外渡航の旅行期間内における旅行先、行った仕事の内容等からみて法人の業務にとって直接関連のあるものがあると認められるときは、法人の支給するその海外渡航に要する旅費のうち、法人の業務にとって直接関連のある部分の旅行について直接要した費用の額は、旅費として損金の額に算入する。 (法人税法基本通達9-7-10)

業務の遂行上必要と認められる部分と認められない部分がある場合

では、海外渡航に際して、観光もあわせて行うケースでは、どのように処理をすべきでしょうか?

この場合は、業務の遂行上必要と認められる部分と認められない部分を合理的にあん分する必要があります。

法人の役員又は使用人が海外渡航をした場合において、その海外渡航の旅行期間にわたり法人の業務の遂行上必要と認められる旅行と認められない旅行とを併せて行ったものであるときは、その海外渡航に際して支給する旅費を法人の業務の遂行上必要と認められる旅行の期間と認められない旅行の期間との比等によりあん分し、法人の業務の遂行上必要と認められない旅行に係る部分の金額については、当該役員又は使用人に対する給与とする。 (法人税法基本通達9-7-9前段)

海外渡航の目的が、 現地法人の設立、海外からの商品の調達、海外の工場、文化の視察等など法人の業務の遂行であり、それにあわせて観光を行う場合には次のように定められています。

ただし、海外渡航の直接の動機が特定の取引先との商談、契約の締結等法人の業務の遂行のためであり、その海外渡航を機会に観光を併せて行うものである場合には、その往復の旅費は、法人の業務の遂行上必要と認められる。( 法人税法基本通達9-7-9ただし書き)


海外渡航にかかる経費については業務の遂行上必要なもので、かつ、通常必要と認められている部分の金額は経費として認められますので、観光を目的として行くようなケースを除いては多くの部分は経費として認められます。

そのため、海外渡航をする場合は、旅行の計画書や工程表を作成する等して、海外渡航の目的、あわせて行う観光などを明確に区分できるようにしておく必要があります。

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